不動産売却の流れを完全解説|初心者でも損しない全手順と注意点

売却

不動産売却は「流れ」と「価格設定」を間違えなければ、大きく損をすることはありません。

ただし、この2つを間違えると数十万円〜数百万円単位で結果が変わることもあります。

多くの人にとって、不動産売却は一生に何度も経験するものではありません。

「何から始めればいいのか分からない」
「相場より安く売ってしまわないか不安」
「税金や手続きが難しそう」

このような不安を持つ方は非常に多いです。

しかし、不動産売却は正しい順番と判断ポイントを押さえれば、大きな失敗を防ぐことができます。

この記事では、不動産売却の全体の流れから、不動産会社の選び方、媒介契約、販売活動、契約、決済、税金まで、初心者にも分かりやすく解説します。

この記事でわかること
  • 不動産売却の流れ
  • 失敗しない不動産会社の選び方
  • 契約で注意すべきポイント
  • 税金で損しない方法
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不動産売却は「流れ」を知ることが最初の一歩

不動産売却で最初に大切なのは、細かい手続きよりも全体の流れを知ることです。

全体像が分からないまま進めてしまうと、不動産会社の説明を聞いても判断ができません。

一般的な売却の流れは、次のようになります。

  1. 売却相場を調べる
  2. 不動産会社に査定を依頼する
  3. 媒介契約を結ぶ
  4. 販売活動を開始する
  5. 購入希望者と条件交渉をする
  6. 売買契約を締結する
  7. 決済・引渡しを行う
  8. 必要に応じて確定申告をする

この流れを知っておくだけで、売却中に「今どの段階なのか」「次に何をすべきか」が分かりやすくなります。

まずは売却相場を把握する

不動産を売るときに、最初に確認すべきなのが相場です。

相場を知らないまま査定を依頼すると、不動産会社から提示された金額が高いのか安いのか判断できません。

売却相場を調べる方法としては、近隣の売出価格を見る方法があります。

たとえば、SUUMOやアットホームなどのポータルサイトで、近くの似たような物件を確認します。

ただし、ここで注意したいのは、ポータルサイトに掲載されている金額は「売出価格」であって、「実際に売れた価格」ではないという点です。

売出価格は売主の希望価格が反映されているため、実際の成約価格より高めに設定されていることもあります。

そのため、売出価格だけで判断するのではなく、不動産会社に成約事例を確認することが重要です。

査定は複数社に依頼する

相場をある程度把握したら、不動産会社に査定を依頼します。

査定には大きく分けて、机上査定と訪問査定があります。

机上査定は、住所や面積、築年数などの情報をもとに簡易的に価格を出す方法です。

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に現地を確認し、建物の状態、道路付け、周辺環境、境界、越境、リフォーム履歴などを見たうえで価格を出す方法です。

正確な売却価格を知りたい場合は、訪問査定まで受けることをおすすめします。

また、査定は1社だけでなく、複数社に依頼した方がよいです。

複数社に依頼することで、価格の幅や各社の考え方が見えてきます。

ただし、最も高い査定額を出した会社が、必ずしも良い会社とは限りません。

高い査定額を提示して媒介契約を取り、その後に価格を下げる提案をするケースもあるためです。

大切なのは、査定額そのものよりも「なぜその金額になるのか」という根拠です。

不動産会社選びで売却結果は大きく変わる

不動産売却では、どの不動産会社に依頼するかが非常に重要です。

ラボ子

ラボ子の一言

「査定額が高い=良い会社」ではありません。

“どう売るか”まで説明できる会社を選ぶことが大切です。

同じ物件でも、販売方法や価格設定、広告の出し方、買主への説明力によって結果が変わります。

不動産会社を選ぶときは、次の点を確認しましょう。

まず、査定価格の根拠をきちんと説明してくれるかどうかです。

「このくらいで売れます」だけではなく、近隣の成約事例、現在の競合物件、土地や建物の特徴を踏まえて説明してくれる会社の方が信頼できます。

次に、販売戦略を持っているかどうかです。

どのような買主を想定しているのか、ポータルサイトにどう掲載するのか、買取業者にも紹介するのか、価格変更のタイミングをどう考えるのか。

こうした具体的な説明があるかどうかで、売却活動の質は変わります。

また、担当者との相性も重要です。

不動産売却は数か月単位で進むことが多く、担当者とのやり取りが何度も発生します。

質問に対して丁寧に答えてくれるか、メリットだけでなくリスクも説明してくれるかを見ておきましょう。

媒介契約の種類を理解する

売却を依頼する不動産会社が決まったら、媒介契約を結びます。

媒介契約とは、不動産会社に売却活動を依頼する契約です。

媒介契約には、主に3種類あります。

専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約です。

専属専任媒介契約は、1社のみに売却を依頼する契約です。売主が自分で買主を見つけた場合でも、その不動産会社を通して契約する必要があります。

専任媒介契約も1社のみに依頼する契約ですが、売主が自分で買主を見つけた場合は、直接契約できる点が異なります。

一般媒介契約は、複数の不動産会社に同時に依頼できる契約です。

それぞれにメリット・デメリットがあります。

1社に任せてしっかり販売してもらいたい場合は専任系、複数社に広く紹介してもらいたい場合は一般媒介という考え方があります。

ただし、物件の内容やエリアによって向き不向きがあるため、単純にどれが一番良いとは言えません。

種類 依頼会社数 自己発見 レインズ 報告義務 特徴
専属専任媒介 1社 不可 5日以内 週1回以上 最も制約が強いが集中して販売される
専任媒介 1社 可能 7日以内 2週に1回以上 バランス型で最も一般的
一般媒介 複数OK 可能 任意 任意 自由度高いが優先度が下がることも

販売活動では価格設定が重要

媒介契約を結ぶと、いよいよ販売活動が始まります。

販売活動では、ポータルサイトへの掲載、不動産会社間の情報共有、既存顧客への紹介、現地案内などが行われます。

この段階で特に重要なのが価格設定です。

高く売りたい気持ちは当然ですが、相場より大きく高い価格で出すと、問い合わせが入りにくくなります。

不動産は販売開始直後が最も注目されやすい時期です。

最初に高く出しすぎて反響が少ないと、その後に値下げしても「長く売れていない物件」と見られてしまうことがあります。

一方で、安く出しすぎると本来得られた利益を失う可能性があります。

そのため、売却価格は「高く売りたい希望」と「市場で売れる現実」のバランスを見ながら決めることが大切です。

内覧対応で成約率は変わる

居住中の物件を売却する場合、購入希望者の内覧対応が必要になります。

内覧では、物件そのものだけでなく、室内の印象も大きく影響します。

たとえば、室内が片付いているか、明るく見えるか、においが気にならないか、水回りが清潔に見えるか。

こうした細かい部分で購入希望者の印象は変わります。

特に水回り、玄関、リビングは見られやすいポイントです。

大きなリフォームまでは不要でも、整理整頓や簡単な清掃だけで印象が良くなることは多いです。

また、売主が内覧時に細かく説明しすぎると、買主がゆっくり見られないこともあります。

基本的には不動産会社の担当者に任せ、必要なことだけ補足する形がよいでしょう。

購入申込が入ったら条件を確認する

購入希望者が現れると、購入申込書が提出されます。

購入申込書には、購入希望価格、手付金、契約希望日、引渡し希望日、融資利用の有無などが記載されます。

ここで重要なのは、価格だけで判断しないことです。

ラボ子

ラボ子の一言

一番高い買付が一番良いとは限りません。

ローンが通らなければ白紙になります。
「確実に決済できるか」を必ず確認しましょう。

反対に、価格は少し低くても、現金購入や融資承認の確度が高い買主であれば、安心して進められることもあります。

不動産売却では、金額だけでなく、契約条件、引渡し時期、買主の資金計画を総合的に判断することが大切です。

売買契約で確認すべきポイント

条件がまとまると、売買契約を締結します。

売買契約では、売買代金、手付金、引渡し日、契約不適合責任、設備の有無、境界、特約などを確認します。

特に注意したいのが契約不適合責任です。

契約不適合責任とは、引き渡した不動産が契約内容と異なる場合に、売主が責任を負う可能性がある制度です。

たとえば、雨漏り、シロアリ被害、給排水管の故障、地中埋設物などが問題になることがあります。

中古住宅や土地の売却では、どこまで売主が責任を負うのか、免責にするのか、期間をどうするのかを契約書で明確にしておく必要があります。

また、土地の場合は境界や越境にも注意が必要です。

隣地との境界が不明確な場合、売却後にトラブルになることがあります。

確定測量を行うのか、現況で引き渡すのか、契約前に整理しておきましょう。

項目 内容 チェックポイント
売買代金 物件の最終価格 端数・支払方法も確認
手付金 契約時に受領する金額 解除条件・金額バランス
引渡し日 物件を引き渡す日 スケジュールに無理がないか
契約不適合責任 引渡し後の不具合に対する責任 免責範囲・期間の確認(最重要)
設備 エアコン・給湯器など 残すか撤去するか明確に
境界 土地の範囲 確定測量の有無
越境 隣地とのはみ出し 覚書の有無・内容確認
特約 個別条件 不利な条件がないか確認

決済・引渡しで売却は完了する

売買契約が終わると、次は決済・引渡しです。

決済では、買主から残代金を受け取り、同時に所有権移転登記の手続きを行います。

住宅ローンが残っている場合は、売却代金でローンを完済し、抵当権を抹消します。

決済当日は、売主、買主、不動産会社、司法書士、金融機関の担当者などが関与します。

必要書類に不備があると決済ができないため、事前準備が重要です。

売主側で必要になることが多い書類には、登記識別情報、印鑑証明書、本人確認書類、実印、固定資産税納税通知書などがあります。

物件によって必要書類は異なるため、司法書士や不動産会社からの案内を確認しておきましょう。

決済が完了すると、鍵や関係書類を買主に引き渡し、売却手続きは完了します。

売却後は税金にも注意する

不動産を売却した後は、税金の確認も必要です。

不動産を売って利益が出た場合、譲渡所得税がかかる可能性があります。

譲渡所得は、簡単にいうと次のように計算します。

売却価格から、取得費と譲渡費用を差し引いた金額です。

取得費とは、その不動産を購入したときの金額や購入時の諸費用などです。

譲渡費用とは、売却時にかかった仲介手数料、測量費、解体費などが該当する場合があります。

また、居住用財産を売却する場合には、3,000万円特別控除などの特例が使える可能性があります。

相続した空き家の場合は、空き家特例が使えるケースもあります。

ただし、税金の特例には細かい条件があります。

ラボ子

ラボ子の一言

税金は“知らなかった”では済みません。

3,000万円控除や空き家特例は条件を満たさないと使えません。
売却前に一度、専門家に確認しておくことで数十万円〜数百万円の差が出ることもあります。

無料で税理士に相談する

自己判断で進めると適用できないこともあるため、税理士や税務署に確認することをおすすめします。

不動産売却でよくある失敗

不動産売却でよくある失敗の一つが、高すぎる価格で売り出してしまうことです。

高く売りたい気持ちは自然ですが、相場から大きく外れると反響が入りにくくなります。

結果として売却期間が長引き、最終的に大きく値下げすることになる場合もあります。

次に多いのが、不動産会社選びを査定額だけで決めてしまうことです。

高い査定額を出す会社が、必ずしも高く売ってくれる会社とは限りません。

査定額の根拠や販売戦略を確認することが大切です。

また、契約内容をよく理解せずに進めてしまうことも失敗の原因になります。

契約不適合責任、引渡し条件、残置物、境界、測量、設備の故障などは、後からトラブルになりやすい部分です。

売買契約の前に、不明点を必ず確認しておきましょう。

まとめ

不動産売却は、流れと判断ポイントを押さえることで失敗を防ぎやすくなります。

まずは相場を把握し、信頼できる不動産会社に相談することが大切です。

そのうえで、媒介契約、販売活動、購入申込、売買契約、決済、税金まで、各段階で確認すべきポイントを理解しておきましょう。

不動産売却で大切なのは、ただ高く売ることだけではありません。

安全に、納得できる条件で、後からトラブルなく売却することです。

そのためには、早い段階から正しい知識を持ち、必要に応じて専門家に確認しながら進めることが重要です。

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