「採用担当者は、面接で何を見ているのか」
この問いに答えられると、面接の準備が変わります。
不動産会社の採用担当者が「欲しい」と感じる人材と、「欲しくない」と感じる人材の像は、意外なほど明確です。
会社によって多少の差はありますが、業界全体として共通するパターンが存在します。
この記事では、採用側の本音を踏み込んで解説します。
「なぜその人材が評価されるのか」という理由まで掘り下げることで、自分をどうアピールするかのヒントにしてください。

採用担当者が面接で見ているもの
不動産会社の採用面接は、大手を除けば多くの場合、社長・部長・マネージャーが直接担当します。
そして彼らが見ているのは、「書類上のスペック」よりも「この人と一緒に働けるか」という直感的な判断です。
スーツの着こなし、言葉遣い、目線、返答の間の取り方——こういった「振る舞いの細部」が、採用担当者の印象を形成します。
不動産営業は顧客の前に立つ仕事です。「この人をお客様の前に出せるか」という視点で見られていると思ってください。
また、「この業界で何年やり続けられそうか」という見立ても同時に行われています。
面接で「なぜ不動産業界を選んだのか」という質問に対して、「稼ぎたいから」という答えは正直です。
しかしそれだけでは「辛くなったらすぐ辞めそう」という印象を与えることもある。
「稼ぎたい」という動機を否定する必要はありません。
ただ、「なぜこの業界・この会社でなければならないか」という軸を持って語れると、採用担当者の見る目が変わります。
| 面接で見られていること | 採用担当者の本音 |
|---|---|
| 第一印象・身だしなみ | 「この人をお客様の前に出せるか」 |
| 話の組み立て方・言葉遣い | 「商談で相手を動かせるか」 |
| 業界を選んだ理由の深さ | 「つらくなったとき踏みとどまれるか」 |
| 前職の経験の語り方 | 「数字・行動・成果を意識できる人間か」 |
採用担当者が「欲しい」と感じる人材の共通項
業種・規模を問わず、不動産会社が「欲しい」と感じる人材には共通項があります。
素直で行動力がある人
知識がなくても、言われたことをすぐ動ける人は伸びます。
特に最初の3ヵ月は「言われたことを愚直にやりきる力」が最重要です。
採用担当者が面接でこれを確認するとき、「前職でどう指示を受け、どう動いたか」という具体的なエピソードを聞きます。
「考えてから動く」ではなく、「動きながら考える」ができる人が、不動産営業に向いています。
顧客のことを本気で考えられる人
不動産取引はクレームやトラブルが起きやすい。
顧客に誠実に向き合う姿勢がない人は、問題が起きたときに逃げるか、嘘をついて誤魔化そうとします。
長期的に信頼を積み上げられる人間かどうかを、採用担当者は直感的に見ています。
面接では「顧客のためにどう動いたか」「難しい要求にどう応えたか」というエピソードが語れると、この要素のアピールになります。
数字に対して怖がらない人
ノルマや成果評価を「プレッシャー」としてのみ受け取るのではなく、「自分の成長の指標」として受け取れる人は、歩合制の環境でも折れにくい。
「ノルマは好きじゃないけど、頑張ります」という答えより、「数字が明確なほうが自分の状態がわかりやすくていい」と言える人のほうが、採用担当者には響きます。
【業界の裏側】 採用担当者が「長続きしそうか」を見極める方法
採用担当者は、「この人はなぜ転職回数が多いのか」「なぜここに応募してきたのか」という文脈を、面接全体を通じて読もうとしています。「稼ぎたい」という動機は否定されませんが、「きつくなったら辞める人間ではないか」という懸念と常にセットで評価されます。志望理由を語るとき、「この会社・この業界でなければならない理由」を一つでも具体的に持っておくことが、「すぐ辞めそう」という印象を打ち消す最短ルートです。
不動産業界への転職を検討中の方へ
「未経験OK」「宅建取得支援あり」の求人を無料で探せます。転職のプロが厳選した不動産求人、まずは登録だけでも。
採用されにくい人・続かない人の特徴
一方で採用されにくい、あるいは採用されても続かないタイプにも共通項があります。
採用担当者はこういった人物像を経験則として知っており、面接中に「この傾向があるか」を確認しています。
承認欲求が強く、叱られると萎縮する人
不動産営業は断られることが日常です。
顧客から「結構です」と言われても、上司から「なぜ取れないんだ」と言われても、そこで立て直せる人でないと続きません。
「断り」を自分への否定として受け取ってしまう人は、精神的に消耗するペースが速くなります。
面接での自己PRが「褒められた経験」や「認められた経験」ばかりに偏っている場合、採用担当者は「この人は逆境に弱いかもしれない」と感じることがあります。
完璧主義すぎる人
書類の精度は重要です。
しかし現場では「ある程度で動いて、修正しながら進む」スピード感が求められる場面が多い。
完璧な準備が整うまで動けない人は、競合他社や他の営業マンに先を越されます。
面接で「慎重に、丁寧に仕事を進めることが強みです」と言うこと自体は構いません。
ただ、「スピードと精度のバランスをどう取るか」という視点も持っていると伝えると、採用担当者の安心感につながります。
自分を大きく見せようとする人
不動産取引はプロセスが長く、顧客との接点が多い。
虚勢を張り続けることには限界があります。
業界では、見栄を張って入社した人が、現場でのギャップに耐えられず短期離職するパターンが珍しくありません。
誠実さを土台に、できることとできないことを正直に伝えられる人のほうが、長く顧客の信頼を維持できます。
面接で「できます」と言い切るより、「こういう経験があります。不動産の知識は入社後に一生懸命習得します」という正直さのほうが、かえって好印象になることもあります。

「仕事ができそう」に見えた人が早期離職するパターン
面接での受け答えが抜群に上手く、経歴も華やかで、「この人は即戦力になる」と期待されて入社した人が、3ヵ月で辞めていく——このケースは業界内で珍しくありません。
その多くに共通しているのは、「プライドが高すぎて、地道な作業を嫌がる」ことです。
売買仲介の初期は、物件調査・書類整理・電話架電・資料作成など、地味な業務が続きます。
ここを「自分のやることではない」と感じてしまう人は、成果が出る前に燃え尽きます。
「できそうな人」より「続けられる人」のほうが、不動産業界では評価される——これは採用担当者も経験則として知っています。
面接で「即戦力になれます」とアピールすることは悪くありません。
しかし同時に「入社後の地道な業務も、しっかりやり切る覚悟があります」という姿勢を言葉や態度で示せると、採用担当者の安心感は格段に上がります。
【営業マン視点】 採用担当者が一番警戒しているサイン
面接中に「前の会社では~がダメだった」という発言が多い人は、採用担当者の間で「要注意」と認識されます。前職への不満は正直な感情ですが、「自社のことも外で同じように話すかもしれない」という懸念につながるからです。退職理由を話すときは「○○の経験を積みたかった」という前向きな表現に変換することが基本中の基本。これは嘘をつくということではなく、「自分の言葉の選び方を意識できるか」という素養を示す機会でもあります。
まとめ:採用担当者が「一緒に働きたい」と思う人とは
採用担当者が最終的に判断するのは、「この人と現場で一緒に戦えるか」というシンプルな問いです。
それを満たす人材像を整理すると、こうなります。
| 採用担当者が「欲しい」人材 | 採用担当者が「避ける」人材 |
|---|---|
| 素直で、言われたらすぐ動く | プライドが高く、地道な作業を嫌がる |
| 顧客を本気で考えられる | トラブルを誤魔化そうとする |
| 数字を自分の成長指標として使える | ノルマを恐怖としか感じられない |
| 誠実さを土台に正直に動ける | 虚勢を張り続けようとする |
この整理を見て、「自分は左側に当てはまるか」を正直に確認してみてください。
当てはまらない部分があっても、面接前に自分の言葉で語れるよう準備しておくだけで、印象は大きく変わります。

📖 次に読む記事
不動産業界の求人をチェックする
「未経験OK」「宅建取得支援あり」の求人を無料で探せます。転職のプロが厳選した不動産求人、まずは登録だけでも。
宅建士資格保有・不動産業界歴10年以上の現役実務者が監修・運営しています。
売買・法律・税金・開業まで、現場の実務経験をもとに情報を発信しています。


コメント